2015年3月1日日曜日

Notre Dame de Paris Tournée @ Seoul - Version Originale (française) 〜Distribution(配役編)〜

さて全体の感想に引き続き、配役等の感想です。
入り口にはポスターが。
今回、結局4回(苦笑)公演を観たのですが、気づいたら、全キャストが全役回るという奇跡?のローテーションでした。今回のソウル公演は、2ndキャストといっても、2013年の日本公演のときより2ndの歌手の出現率が高く、もはや2ndというよりローテーション公演。おそらく、全員が1stの歌手という日はほとんどなかったのではないかと思います。

ただ、そういった意味で、2nd層も結構いい人を入れていた、と取ることもできるかなと思います。

Robert Marien (Frollo) / Stéphanie Bédard (Esmeralda) / Matt Laurent (Quasimodo) / Myriam Brousseau (Fleur de Lys)
今回の配役は次の通り。


Quasimodo: Matt Laurent / Angelo Del Vecchio  

マットは説明不要かとも思いますが(カジモド1,000回出演おめでとう!)、日本公演にも2ndとして出演していたアンジェロは、英語版公演に続き、唯一の非仏語母語話者としての参加。   

Gringoire: Richard Charest / John Eyzen  

リシャールも、日本公演を観た方にはおなじみだと思いますが(こちらも、フェビュス+グランゴワール出演700回おめでとう!)、2nd はロミジュリのジョン!ロミジュリのマキューシオ役のハマりっぷりったらなかったので、今回どんなグラゴワに?!(あ、髪だけは準備万端なのはわかって
いたけれど笑)とワクワクしながらの観劇となりました。  

Frollo: Robert Marien / Jérôme Collet  

こちらも1st、2ndともに日本公演と同じ顔ぶれ。ジェロームさんは、去年のシンガポールは不参加だったので、なんだか久しぶり感がありました。  

Phœbus: Yvan Pedneault / John Eyzen  

イヴァンも実はシンガポール公演に出演していなかったので、久々の再会。Yvanの高音と短髪(シンガポール公演のフェビュスはルカさんだったので、長髪だったのです。。。)が結構好きだった私としてはちょっと楽しみでした。そして、ジョンは、フェビュスも今回2ndをしていたわけですが、こちらはヘアスタイルのこともありますが、ジョンフェビュスが全く頭の中で想像がつかず、どんな感じだろうと思いながらの鑑賞でした。 

 Esmeralda: Stéphanie Bédard / Myriam Brousseau  

2ndのミリアムは英語版の頃から引き続きの2nd。(ずーっと出演しているのでちょっとかわいそうだなあとも思ったり。)。1stはRobin des Boisにも出演していたステファニーさん。NDP初参加なので、事前に一応彼女が歌う姿をチェックしていたのですが、ロックな彼女がジプシーガールをどう演じるのか興味津々でした。  

Fleur de Lys: Stéphanie Schlesser / Myriam Brousseau  

こちらも1stは、ステファニーちゃん。年齢も二十歳ぐらいでミュージカル出演もそれほどなかったような。。。というわけでフレッシュさ+リスの背筋がゾクッとする怖さをどんな風に表現してくれるか、期待、でした。  Clopin: Gardy Fury / Angelo Del Vecchio  ガルディーさんは、以前NDPの公演に出ていたようですが、かなり久しぶりの NDP出演だったようです。アンジェロはこちらも2ndを担当。
John Eyzen (Phœbus) / Jérôme Collet (Frollo) / Stéphanie Bédard (Esmeralda) / Angelo Del Vecchio (Quasimodo) 
  Richard Charest (Gringoire) / Stéphanie Schlesser (Fleur de Lys) / Gardy Fury (Clopin)
さて、それぞれの役の感想です。  

Matt カジモド:月並みな言い方ですが、安定していました。やっぱり年の功というか役の厚みを感じさせるのがマットのカジモドかなという気がします。

Anjeloカジモド:これ、今回の観劇で大発見(笑)でした。アンジェロの歌の歌い方がカジモドにマッチしていたということがまず一つ(マットのようなロックなクラッキングヴォ イスではなく、オペラティックなクラッキングヴォイス(若干矛盾してますが。)。その声が純粋で不器用なカジモドの心をすごくよく表現していたと思いま す。)。そして、彼は若いので、フロロとの絡みのときに、最初の方の彼を本当の家族のように慕うシーンでは、まさに親子のように見えました。  

Stéphanie Bédard / Matt Laurent
Richardグランゴワール:こちらもまた月並みになってしまいますが、安定感がありました(このブレない感が好きなのよね。。。)。カテドラルやノートルダム襲撃シーンのリードは、やっぱりリシャールの声映えます!3階から聞いていたときも、舞台を引っ張ってるのがびんびん感じられました。あと、リシャールのユーモラスなグラゴワの真骨頂だったのはやはり、La fête des fous でしょうか。リシャール自身、出待ちのとき、ダンサーやアクロバットとのインターアクションがすごく気に入っていると言っていましたが、毎回、毎回ちょっとずつ確かに振りが違っていて、おもしろかったです。愛されキャラのリシャール・グラゴワはやはり健在でした^^


Stéphanie Bédard / Angelo Del Vecchio / Stéphanie Schlesser /
Richard Charest / 
Gardy Fury 
John グランゴワール:これは、ひょっとすると、今回のツアーでの一番の発見だったかもしれません。リシャールの演じるグランゴワールとはまた別のグランゴワールでとってもよかったです。特に、Les Portes de Parisがわたし的にツボでした。ロミジュリのマキューシオのときもそうでしたが、やはりジョンの声のすばらしさは艶っぽさ、セクシーさにあると思います。というわけで、Les Portes de Parisのような艶っぽい音色の曲にジョンの声はすごくマッチしていました。


Robert Marien / John Eyzen
3階席から。
特に高音は、それが際立っていたかなあ。そして、リシャールには申し訳ないが、やはり、若々しさ。全体的に舞台にフレッシュ感がありました。走り回るシーンとかはやっぱり、若いわーと見ていて思いました(爆)。カテドラル等のいわゆる朗々と歌うグラゴワナンバーもよかったですが、ジョンは低い音程が苦手?なのか、これらのナンバーはまだ伸びしろの余地あり、という気がしました。  

Robertフロロ:やっぱりロベールさんのフロロは何度見ても見飽きません。というか見るたびにこのフロロというキャラクターが悪役なのに好きになります。ロベールさんのこのフロロを単なる悪人として見せない演技力には本当にいつも脱帽です。今回、出待ちのときにロベールさんにフロロを演じる魅力を尋ねたところ、彼の複雑な側面、そして、人間らしさを表現できるという点とおっしゃっていたので、ロベールさんのこの言葉を思い出しながら、舞台を見ていたのですが、改めて、このキャラクターの奥深さ、複雑さを感じることができました。そして、念願のロベールさんのJe t’aime!もいただきました。でも思ったより、t’aime!のところで加速度的にクレッシェンドがかかるので、Jeのところでは自分が思っていたよりも迫力がない感じでした(→細かい。)。
Robert Marien / Richard Charest 
Jeromeフロロ:ロベールさんの比較になってしまうので、ちょっと申し訳ないのですが、ジェロームさんのフロロは、ロベールさんのフロロとは対照的にとにかく冷たい印象を与えるフロロです。割とこのタイプのフロロは、多い気がしますが、やっぱり私は、同情の余地があるロベールフロロに惹かれてしまいます。。。



NDPバスが走ってた。
Yvanフェビュス:ツアーも半ば過ぎたから?かちょっと疲れが見えた気がしました。東京のときは、もうちょっときれいな声をしていた気がしたのですが、今回ちょっと声が潰れ気味だった気が。そういう意味で、ちょっと大人になったフェビュス(笑)な気がしました。そして、私が見た1回目の回では、デシレだったかの入りを飛ばしました笑。おいおいおい、私でも入りわかったよ?と思わず心で突っ込んでしまった笑。でも、個人的にイヴァンのちょっとヘタレな感じ&ダメ男感は、見ている側としてやっぱり結構面白い気がします笑。



Yvan Pedneault / Angelo Del Vecchio 
Johnフェビュス:わたし的には、グランゴワールのジョンの方が推しですが、見た目は、長髪だけど、確かにフェビュスでした!!!マキューシオのときは、その壊れっぷりにばかり目が行っていましたが(笑)、ジョンって美男子だったんだなーと今回気づいた自分(→遅い。)。リスと並んでいるとかわいいカップルでよかったです。ただ、ジョン、また低音が苦手なのか(私、気づいてなかったのですが、意外とフェビュスって音域が低い部分もあったりするんですね。。。)、低音になるとなんだか歌いにくそうでした。そういう意味では、やっぱりフェビュスはイヴァンのほうがしっくりだったかなあ、という気がしなくもありませんでした。

懐かしのロミジュリのジョン。
Stephanie エスメラルダ:まず、舞台に出てきて思ったのは、細い!&背が高い!笑。今までの英語版のエスメラルダがアレッサンドラだったので、これは、あまりないパターンで新鮮でした。そして、さすがロックガール。ジタンの踏まれてもただでは起きないたくましさはハマってました。そして、歌い方が確かにジタンでした。ステファニーさん、結構こぶしが効いてたのですが、個人的にはそれがエキゾチックっぽくて、好きでした。あと、声の質もいつも安定していました。   

が、これはいろいろ仕方ないことなのかもしれませんが、見た目がちょっとやはり、私のエスメラルダ像には合わなかったので、そこがやっぱり残念でした。フェビュスがイヴァンやジョン、クロパンがガディーさんやアンジェロなので、どうしても年齢が(爆)。オリジナルのセガラさんも初演時10代とかではなかったはずなので、まあ、これは別に変なことではないのですが、私としては、エスメラルダは妖艶さと同時に無邪気さを併せ持ったところがツボなので、そういうエスメラルダ像を持っている人にとっては、ちょっと、んー、となるかもしれないです。。。あと、ステファニーさん、細いので、やっぱりボディーのグラマラスさがもうちょっと欲しいかなあーというのが個人的な感想でした(特にBelleとか。)。。。でも、歌手としてはすごく好きな方なので、酷評してしまうのが本当に申し訳ない。。。

Robert Marien / Stéphanie Bédard / Matt Laurent / Myriam Brousseau /
Richard Charest / 
Angelo Del Vecchio
Myriamエスメラルダ:去年のシンガポール公演でも彼女のエスメラルダを1回見ているのですが、ミリアムはやはり、Belleですねー^^ 美しい。何となくですが、、、シンガポールのときよりジタン度が増した気がしました。そして、Ave Maria païenで私、涙しました。。。Vivreも良かったなあ。やっぱりずっと公演を重ねているからか、その積み重ねた経験が滲み出ていた気がしました。そして、声がきれい。(でも、出待ちで実は今日調子悪かったのーとミリアム自身は言っていました笑。)。透き通るような美しいエスメラルダです。でも、これもステファニーさん評と被るところなのですが、、、きれいすぎる笑。ジタンのなんというか野生根性みたいなところがやっぱりちょっと足りないかなあと思いました(たぶん、英語版のアレッサンドラが私のエスメラルダ像にドンピシャすぎなのだと思います。。。)。
ダンサーたち。そういえば、韓国人ダンサーの割合が
結構高かったです。
Stephanieリス:見た目はまさにリス <3 ちっちゃくて、若くて、とにかくかわいい^^ 歌い方ですが、悪くはない&これまた英語版の比較になってしまうのですが、私、リスの高音のキンキンしてる感じが好きなので、英語版のエリシアと比べるとその辺がちょっと重い感じがして、個人的にはエリシアのほうが好みでした。La montureも、リスの背筋がゾクッとする嫉妬の感じがちょっと弱かったかなあという気もしました(オリジナルのJulieの舐めるようなねっとり感がちょっと薄い?と思いました。)。でも、若いのに他のベテランズたちの間で堂々と演技していたところは、やっぱりリスの強さみたいなものを感じられた気がして、今後に期待<3です! 

Myriamリス:今回初めてミリアムのリスを見ました!地毛が金髪ということもあるのですが、見た目はエスメラルダよりもしっくりした感じ。正統派美女のミリアムはやはり美しかったです^^ そして、透明感のある声がリスにぴったり^^が、ステファニーと同様、リスの嫉妬メラメラ感がやっぱりミリアムもちょっと足りないかなあという気がしました。
ロビー。開演前はこんな感じで結構ごった返してました。
Gardyクロパン:ダンスというか振りに彼はすごく特徴があります。たぶん、昔ブレークダンスとかをやっていたんだと思いますが、ところどころそれっぽいクネクネした動きが出てきます。(カメハメハポーズも登場します笑。)。これは新鮮でした。Les sans-papiersやCondamnés等、力強いナンバーは、別に気にならなかったのですが、、、彼、フランス語にケベコワ訛りがけっこう残っているからか、Esmeralda tu saisやOù est-elle?などのナンバーでは妙にゆったり聞こえる&間が抜けて聞こえて個人的にそれがすごく気になりました。ケベコワ訛りは別に嫌いではないのですが(いや、むしろ親しみが持てて大好きなのですが!)、この場合はちょっと逆効果な気がしました。だからなのか、全体的にクロパンの兄貴的な感じは薄く、ちょっと優雅というか、なんだかしなやかな感じのクロパンでした。というわけで、彼も観客によっては好みが分かれるような気がします。。。  

Angeloクロパン:彼のクロパンは、シンガポール公演でも見たことがあったのですが、やっぱり体格がドーンとしているので(笑)、頼れる兄貴感はけっこうあるかなーと思います。でも、声がきれいなので、やっぱり個人的にはカジモド役のほうが推しですw  

以上、若干マニアックですが、配役レポでした。

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